音感トレーニングの秘密
初心者のための音楽サービス専門店 平瀬楽器の平瀬慶子です。
こんにちは~♪
昨日のセミナーでふと話題に上った事について考えてみました。
絶対音感
講師の先生がいろいろなお話しの流れから「絶対音感」についてすこしお話しをされました。
最近「絶対音感を身につける指導」を行いますという音楽教室が多くありますが、絶対音感っていうのはいろいろな音が音階で聞こえる人の事ですよね。
絶対音感って本当に必要だと思う?
私の知り合いで絶対音感を持っている人に聞いたらなんでも音階で聞こえるおっしゃったけれどそれって本当に必要なのかしら・・・と
それを聞いて「え?この先生もそんな風に考えられているんだ」と意外なお話しにびっくりしました。
そこで絶対音感を持っている人はどんな人か調べてみたところ
12音につき鋭敏な絶対音感を持つ人、基準音を与えられずにさまざまな楽音やそれに近い一般の音に対して音名を答えることや和音の構成音に対して音名を答えることができる人
セミナーにいらっしゃったピアノの先生方は普段の生活ですべての音の音名がわかるわけではないですが、ピアノや楽器のドはドの音に聞こえるしラはラの音に聞こえるとおっしゃる方がばかりでした。
これは常に意識している楽器の音が「固定ド」で聞こえているという状態で完璧な絶対音感ではないそうです。
特にピアノ指導者はピアノの音を日頃から耳にしているので耳が音程を覚えていると表現されてもいいかもしれません。
耳のいい人の職業の方は絶対音感があるの?
耳を使う職業、耳が良い職業にピアノ調律師というものがあります。
絶対音感の話が気になったので調律師の方に聞いてみました。
調律師さんは絶対音感を持っている方はいるのですか?
お答えは「きっといません、むしろ絶対音感を持っていると調律師にはなれないかも」とおっしゃっていました。
決まった音が決まった音に聞こえるということは逆に言うとそれ以外の音には聞こえないということです。
例えばAさんのお家では440Hzで調律してくださいと言われます。でも次のBさんのお家では442Hzで調律してくださいと言われる事もあります。でも絶対音感があると基準の音の高さを変えることはとても難しいのです。
ですからどんなピアノも基準の音からバランスよく調整するためには絶対音感は必要ないということらしいです。
このような基準の音から判断して他の音の高さを考える事ができる方を「相対音感」の持ち主と言います。
基準の音さえあれば正確に歌がうたえたり、正しいメロディで楽器が演奏できます。
この「相対音感」はおとなになっても訓練で身につけることが可能です。
保護者の方はお子さんの習い事を選ぶ際に「絶対音感トレーニング」をしてくれるところを選ぶ基準の一つにされることがあると思います。
できれば5歳くらいまでにこのトレーニングをすると音感が身に付きます。
でもこの音感は「完璧な絶対音感」が身についているのではありません。
記憶に基準の音が埋め込まれている状態というとわかりやすいでしょうか。
ある程度の音感があるということは楽譜を正確に歌うことができるなど良いことがたくさんあります。
ですから音感トレーニングは小さいうちに受けていて無駄ではありません。
でも「完璧な絶対音感」を習得することは音楽をやる上で必ずしも必要ではないことを知っていて欲しいなと思いました。
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