ギターの弦交換から見た、インプットが大切だけどアウトプットがもっと大切だという話

   

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

「店長って、どこでギターの弦の交換を覚えたんですか?」ってスタッフに聞かれました。
今日はそのお話をしたいと思います。

 

ギターとピアノは違う

 

ご存知の方も多いと思いますが、私の本職はピアノの調律です。

調律師ですので、ピアノの調律はもちろんですが、調整や修理、弦の交換なんかもできます。

でも、ピアノの弦の交換ができるからといってギターの弦も交換できる、というものではありません。

ましてやウクレレやバイオリンなどの弦楽器の種類は意外に多く、ギターができるからウクレレもバイオリンもチェロもできるってわけにはいきません。

 

実地訓練です。

 

じゃあどうやって覚えたこと言うと、それは実地なんです。

ちょっと手が空いている時を狙ってギターの先生にちょっと尋ねたり、ギターの問屋さんやメーカーさんに押しかけて行って教えてもらったり、実際に店頭で色々と経験して覚えたり自分が経験して覚えた事、それらをミックスしたのが今の技術なんです。

 

昔は「習うより慣れろ」とか「技術は盗むもの」みたいな感じで言われたもんですが、実際にそういう感じでいろんなことを覚えていきました。

習うことよりも慣れることのほうが素晴らしいとは思いませんし、どのようなアプローチがいいのかもわかりません。でも、あとから思い返してみて良かったなと思うのは、どんな状態であったとしても取り組む際の苦手意識がなくなったと言うことです。

初めて触る楽器だったとしても、きっとどこかに何か共通点があるんじゃないかという目で見ますので何とかなることが多いです。

実際にこの間も生まれて初めてコントラバスの弦交換を行いましたが、それなりに苦労はしたものの、ちゃんとできたんです。やればできるもんなんですね(笑)

 

 

そうやって覚えるものです。

 

そういう技術や修理の仕事をやっているのが自分ひとりだと言うこともあるのですが、ことこういう仕事に関して言うと「できない理由」を探すという事はナンセンスだと思っています。

何とかしてやってみる、どうしても出来ない場合は誰かに聞いてみる。

これまではそうやってひとつひとつの技術を覚えていきました。

 

昔は技術というのは「習うより慣れろ」「教えてもらうのではなく盗むもの」なんて言われていました。

もちろんそういう側面もあるとは思いますが、実際には自分自身が経験することで覚えていくものじゃないかなって思います。

 

 

もちろん誰かに教えてもらうことを否定するつもりはありません。

スマートに教えてもらうことできっと効率よく覚えられるんだと思います。しかし自分自身の経験ほど大きな刺激を受けることはありません。

教えてもらうこと=インプットの大切さは言うまでもありません。しかしアウトプット=実践することの方がはるかに大切なんだと思います。

 

これからも見たことのない楽器を触ることもあると思います。そういう時でも慌てずにあせらずに取り組めるようにしていきたいなって思っています。

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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