切れたから交換、してませんか?弦交換のタイミングの話

   

vol.995

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

弦交換のタイミングってご自身で決めてますか?
もしかして、切れるのを待ってる、
なんてことはないですか?

 

●カタログが出てきた

 

昨日、店頭の不要なカタログを整理しようと
ゴソゴソしていると、あるメーカーの
A4ペライチのチラシが出てきました。

 

それはヴァイオリンの弦のチラシだったのですが、
紙面の大半を弦の交換について書かれているものでした。

そのチラシによると、

1.巻線がほつれたり錆びてきたりしたら

2.音色が曇ってきたら

3.音程が取りづらくなってきたら

交換のタイミングなんだそうです。

 

ヴァイオリンに限らずギターでもウクレレでも
弦が切れたら交換する、と思っている方は
少なくありません。

これって、ひっくり返して言うと、
切れなければ交換しなくてもいい
ってことになっちゃいます。

 

実はそんなことはないんですよね。

弦は張ったすぐがが一番フレッシュな時期。
そこからはだんだんと傷んでくるんです。

 

●交換のタイミング

 

以前あるプロのギタリストの方に
言われたことがあるのですが、
弦って張ったその時が一番ギラッとした音がしていて
あとはだんだん音の輝きが減っていきます。

その変化を感じるのが弦の伸びなんだそうです。

 

新しい弦は張った瞬間からどんどん伸びていって、
ある程度時間がたったところで伸びがストップして
安定します。

その安定はイコール弦の死なんだそうで、
そこが交換のタイミングだ、なんてことを
言われました。

 

たしかに安定をしてしまえば
さっきまでのフレッシュな音はもう出ません。

安定=死ってのは少々言い過ぎだとしても、
理屈ではあっています。

でも、これはプロの方だからできる判断基準です。
一般の方はそんな頻度で弦交換できませんよね。

 

しかし、覚えておいてもらいたいのは、
切れるまでOKなのではないということ。
音が鳴ればいいというのではないということなんです。

 

切れたらもちろん交換なのですが、
お気に入りの音が出なくなったら交換っていう
意識も併せて持っておいてもらえればと思います。

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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