どっちがいいの？どう違うの？ピアノの塗色、黒vs木目

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます！

以前はピアノというと黒いピアノが一般的でした。しかしここ数年、木目のピアノが非常に人気です。

この木目のピアノと黒いピアノって何がどう違うのか、ご存知でしょうか？

住宅事情

ここ数年来の木目のピアノの人気の急上昇っぷりは、日本国内の住宅事情も一部関与しているようです。

昔からの障子と畳のお部屋がある和風の建物ではなく、完全に洋風の家が増えてきたことや、フローリング等を設置するご家庭も増えてきたこと、そして非常におしゃれな家が増えてきたこと、そしてそういう場所には黒いピアノはちょっと似合わない（と思われている）であろう事が理由に挙げられます。

事実、海外の（特にヨーロッパの）ピアノというのは大半が木目のピアノです。黒いピアノというのはご家庭ではあまり置かれていないらしいです。

これもやはり家の作りや使われる色などの関係なんでしょうね。

価格が

じゃぁピアノと木目のピアノの何が違うのかといいますと、単純に木目のピアノは材料となる木材が高価ですので、楽器になったときの値段も高いです。

1.5倍とは言いませんがそれに近いくらいの値段がつけられがちです。

そのかわりとてもおしゃれで、とてもおしゃれで綺麗で、インテリアとしてもすぐれています。

あと、見えにくいポイントですが、木目のピアノって指紋や手垢が目立ちにくいんですよね。これは結構大事です。

一方、楽器として見た場合はどうでしょうか？

結論から言いますと、木目のピアノだからといって黒いピアノと明らかに音色が違うという事はほとんどありません。

「ほとんど」というのは、木材が持っている音色というものがありますので、古いピアノで良い材料をたくさん使って作られたピアノであれば、その木材が持っている音色を引き出すことができます。

しかし近年の木目のピアノは、薄い化粧板を使っているだけですので、実際には黒のピアノと一緒と考えてもらって構いません。

売れる/売れない

それと、もし不要になって売却される時には木目のピアノというのは若干不利だそうです。

これは中古ピアノの買取業者さんに聞いたのですが、木目のピアノ自体は欲しがる方が多いものの、木目にハヤリやスタリがあって買い取りの価格が一定しないそうです。

なので、ものすごく高～く売れる時もあれば、予想もしないくらいに安く値段がついてしまう時もあるようです。

その代わり、黒いピアノは販売価格も買取価格もだいたいいつでも一緒。よくも悪くも平均的なんですよね。

ちょっとダークな茶色でぇ、猫脚でぇ、背も低くてぇ、彫刻なんかも入っていたりしてぇ…みたいな感じで超おしゃれなピアノが欲しいという方であれば、何かしらお探ししてオススメさせていただきますが、そこまでのこだわりがなく、とにかくしっかり練習をするためのピアノを探しているという方であれば普通の黒色のピアノで十分なんじゃないかなぁ～、いや、十分だよ！と思う今日この頃であります。

（でも木目のピアノは美しいんだよなぁ）