注意!消音ピアノの落とし穴

   

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

 

ピアノの音が消せる消音ピアノって、
すっかりポピュラーになってたと思っていたのですが、
まだまだ認知度は低いみたいですね。

 

●住宅事情

 

どんどん密集する住宅事情の関係で、
結構うるさいピアノの音をなんとかしたい!
という要望から生まれたのが消音ピアノでした。

 

パッと見た感じは普通のピアノなのに、
普通に弾いたら音が鳴らず、
接続したヘッドホンから音が聞こえるという画期的な仕組み。

 

でも、いくつか落とし穴があるんです。

 

 

●どうやって音を消しているの?

 

そもそも論なのですが、
ピアノってどうやって音が出ているかご存知ですか?

 

普通のピアノの仕組みはこうなっています。

 

鍵盤を押す

アクションが連動して動く

ハンマーが弦を打つ

音が鳴る

 

消音ピアノは、
この「ハンマーが弦を打つ」「音が鳴る」の部分を
機械の力で取ってしまったんです。

 

なので、消音システムが付いたピアノ、
実はヘッドホンから出てくる音は
生のピアノの音をマイクで拾った音とかではなくて、
電子音なんです。

 

これが結構間違われるポイントなんですよね〜。

 

●上手になりません!

 

現在のピアノの生産状況ですが、
生ピアノの生産ラインの半分くらいは
消音の装置が取り付けられているそうです。

それくらいポピュラーな存在になっているってことですよね。

 

そんな関係もあって消音ピアノを使われているご家庭に
調律に伺うこともよくあるのですが、
ここでよく出会うのが、
ほとんど調律がくるっていないピアノ。

 

消音ピアノが便利なので生ピアノで練習しないんですよね。

そうなると当然ですが、ハンマーが弦を叩かないので
くるいは超少なくなります。

 

調律もくるわない、夜中だって練習できる。

便利じゃん!超便利じゃん!

 

って、思ったあなた。それは実は間違いです。

 

 

●ピアノの本質

 

ピアノって、鍵盤を押せば音が鳴る楽器です。

でも、人によって音色が変わる楽器なんです。

指が回ることも大切ですが、音色を操作する
というのがピアノの練習の本当に大切な部分なんです。

 

その「音色を変える」という行為は、電子音では
逆立ちしたってできません。

電子音だとサンプリングした音以外出せませんからね。

 

なので、消音ピアノを消音モードにしていくら練習しても
ピアノの本質的な練習にはならないんです。

 

消音の仕組みはとってもとっても便利なものですし、
今はピアノへの影響も少なくておすすめしやすく
なっている消音ピアノですが、
ポピュラーになってしまったがゆえに
こういう弊害も出てしまっています。

 

家庭事情で消音システムの導入をお考えの方は
ぜひこのあたりも頭に入れておいてくださいね。

 

■ 日刊メルマガ登録してくださ~い♪
毎日の生活の中で感じる「音楽」をお伝えする
【日記以上コラム未満な日刊メールマガジン】です。
ぜひ登録してくださいね♪

 

The following two tabs change content below.
1973年兵庫県三田市生まれ。三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師としてご家庭やホールなどをまわりつつ、ギターやピアニカ、カスタネットなど、いろんな楽器の修理もできるみたい。 楽器修理以外にもコンサートや落語などのイベント企画や進行業務と音響業務が得意科目。イベントの時に舞台袖に置いておくと全体的に役に立つ便利なナイスガイです。

最新記事 by ヒラセトモキ (全て見る)

 - ピアノのこと