鍵ハモ、どこが壊れるの?どうしたらいいの?
はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!
昨日も、一昨日も、毎日毎日
鍵盤ハーモニカの修理をしています。
●どこが壊れる?
鍵盤ハーモニカという楽器は音楽学習の
ために開発された楽器ですので、
基本的には少々落としたりしても
壊れませんし、ある程度ハードな
使い方をしても大丈夫なような
作りになっています。
いわゆるメンテナンスフリーな
楽器です。
しかし、楽器として見たときに
それでは具合が悪い箇所が出てきます。
それは音の問題。
音が出ない、もしくは出たとしても
ものすごく音痴(おんち)。
そういうのがよくあるんです。
これは音を出すリードと呼ばれる
金属製の部品の不具合から生じる
症状なんです。
●症状
症状的にはもうコトバのまんま。
音痴なんです。ただひたすら音痴。
といっても、そこまで厳密に
作られている楽器ではありませんので、
新品の状態でも調律がバッチリとは
限りません。
多少の幅がある楽器なんです。
でも、それ以上に、許せないくらいに
くるっちゃうことがあるんです。
そうなったときに修理が必要になってきます。
●なぜ壊れる?
この金属製のリードと呼ばれる
部分がなぜ調子が悪くなるかと
いいますと、水分が原因です。
金属でできている部品ですので、
水分に長く触れると
当然ですが錆びていきます。
この錆びが厳禁で、
リード自体の動きを悪くして、
音がきちんと出なくなる原因に
なるんです。
じゃあなぜ水分がリードに
つくのかというと、
息を入れて音を出す楽器だから。
ピアノやエレクトーンだと
こういうことは絶対におきません。
息を入れませんからね(笑)
その上に問題なのは、
ほとんどの鍵盤ハーモニカは
水分を取り除くための機構が
やや弱いんです。
内部に溜まりやすい構造を
しているんです。
仕方がないといえば仕方がない
のですが、ここいらはもう少し
工夫の余地があるのでは…
と思ったりもします。
●保守
では、どのように保守をすれば
いいのかといいますと、
こまめな水分除去。
これ以外にありません。
先日、海外のプロ鍵盤ハーモニカ奏者の
動画を見ていたのですが、
彼らもやはり水分除去に結構注力を
しているようで、
「こんな風にまめに水分は取り除きましょう」
的なことを言っていました。
メンテナンスフリーな楽器では
あるものの、それゆえに
なかなか内部に入り込んでしまった
水分が外に出づらい構造に
なっています。
しかし日々の心がけで
状態の保持は随分変わってきます。
演奏後はなるべく水分を取り除く。
ケースの中に入れっぱなしにしない。
そんな普段の注意がより良い状態の
キープにつながりますので、
ほんの少しだけご注意くださいね。
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