ハウリングが起こる仕組みとマイクの持ち方について

   

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

みなさんカラオケは好きですか?

カラオケに行ってキーーーン!て鳴った経験はありませんか?

 

なぜ起こるのか?

 

あの甲高いキーン!とした音、イヤですよね。

キーンの正体は「ハウリング」と呼ばれる現象です。

スピーカーから出た音をマイクが拾い、その音が再びスピーカーから出て、そしてその音が再びマイクが拾って…とぐるぐるぐるぐる音が回ってしまう現象のことをハウリングといいます。

じゃあなぜこれが起こってしまうかといいますと、いくつかの原因が考えられます。

 

ハウリングの原因の1番は、スピーカーの近くにマイクを持っていってしまうということです。

先ほど説明しました、スピーカーから出た音をマイクが拾って、その音がスピーカーからまた出てきて…とぐるぐる回る現象はこれが原因です。

そして、それ以外の原因はというと実はマイクの持ち方に原因があるんです。

 

マイクの持ち方

 

皆さんはどんなふうにマイクを構えてらっしゃるでしょうか?

こんな感じ?

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それともこんな感じ?
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こういうパターンもありますよね
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これはちょっと変わってるかな?tumblr_inline_nmlm9dd21r1reed49_500

 

皆さんいろんな構え方でマイクを持ってらっしゃいます。

マイクは基本的にどんな構え方をしてもらっても良いのですが、2つだけ守っていただきたいことがあります。

1つはマイクを持つ位置です。

マイクは必ず軸の部分を持ってください。上の丸い部分を手で覆うようにして持つ方がいらっしゃいますが、こうすると手のひらの中で音がぐるぐる回ってしまい、ハウリングを起こす原因になります。

ちょうどブランデーグラスを持つようにマイクをもたれる方もいらっしゃいますが避けたほうがいい持ち方です。

 

もう1つ、マイクの構え方で注意していただきたいのは、マイクと口との距離です。

 

距離感が大切

 

上に掲載しましたいくつかの写真、見ていただいて共通するところがあるのですがお分かりでしょうか?

どのマイクの持ち方も個性的ではありますが、必ず口に近い位置にマイクを持っていっています。これが基本なんですよね。

声量に自信がある歌手はマイクを遠くに離して大きい声を出して歌ったりされることもありますが、あれってホントはあんまりうれしくないんです。音量を操作する技術者は、マイクから口が離れれば離れるほどマイクにたくさん音が入るようにマイクの音量を上げていきます。マイクの音量が上がるとこれまたハウリングの原因になるんです。

なので、大きな声を出していただくこと自体はすごくいいことなんですが、それ以前にマイクと口の距離をなるべく短くしていただくのが良いのかなと思います。

小さなお子さんが相手の場合は「マイクに噛み付くくらいの距離で」なんて伝えることがあります。マイクってそれぐらい近い距離で使っていただきたいんですね。

 

実は今日もあるイベントの音響の仕事に伺っていたのですが、若い人たちにマイクとの距離が遠いのが目立ちます。

じゃあ、大きな声を出しているのかというとそうではなく、マイクに頼っているのにマイクを離してしまうという習性が身についてしまっているようです。これは致命傷です。

おそらく自分の中でマイクを構えるスタンスがそういう形になってしまっているのではないかと思うのですが、なるべく早いうちにマイクと自分の口とのベストの距離感を掴んでいただくのがいいのではないかと思います。

というわけで今日はマイクのお話でした!これでハウリングゼロになりましょ!

 

 

 

 

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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