メイド・イン・○○の幻想

      2016/11/26

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

「それって日本製ですよね?」なんてことを聞くことがたまにあります。

 

希少な国内生産

 

機械産業や服飾品、そのほかどの業界でも国内生産のものが少なくなってきており、中国や韓国のものが増えてきている傾向にあります。楽器業界も全く同じで、国内生産そのものがずいぶん減ってきています。

しかし楽器というものに対するメイド・イン・ジャパンの信頼というのは非常に強く、叶うのであれば日本製のものを持ちたいというお声が多くあるのは事実です。

 

鍵盤楽器の場合

 

ヤマハやカワイのような一流メーカーは基本的には日本国内で生産しています。

一部の安価な品番に関しては海外ーベトナムやインドネシアなどーでパーツを作り、国内で組み立てるなどをしてコストカットをしている場合もあるようです。
電子楽器になるともっと顕著で、パーツや組み立てに関しても海外で行っていることが多いです。

実際にヤマハの電子ピアノの箱には日本語のほかにフランス語やドイツ語、イタリア語、中国語などが一緒に印刷されていたりします。%e7%ae%b1-1

 

管楽器・弦楽器・ギターの場合

 

管楽器は中国や韓国、台湾などのアジア諸国に対するアレルギーは非常に強く、それらの国々で作られた楽器はダメだと決めつけられることが多いです。たしかに以前のアジア製の楽器はどれも実用に耐えられる品質ではありませんでした。

しかし、近年では近隣アジア諸国の技術レベルもずいぶん上がってきており、トランペットやホルン、ユーフォニアムなどの金管楽器類であれば通常の使用に問題ないレベルになってきています。

 

 

一方、バイオリンなどの弦楽器の場合はなぜかアジアに対する考え方は非常におおらかなようで、中国製や台湾製の楽器を初心者向けの楽器として受け入れるという風潮があります。

おそらくこれは中国では古くから二胡などの弦楽器を作ってきた歴史があるからかなと思います。

 

そして最後はギター。エレキギターなどはやはりUSAのものが人気ですし、アコースティックギターではやはり国内製が人気です。ただ、初心者向けであれば中国製や韓国製等も受け入れやすい状態にはなっているようですね。

 

意外な外国製

 

それでは保育系の楽器はどうでしょうか?

最もポピュラーな保育用楽器というと鍵盤ハーモニカだと思います。

鍵盤ハーモニカは各メーカーがいろいろな名称で作っているのですが、実は大半は中国製です。

1機種のみメイド・イン・ジャパンなのですが、実際にはこの点をあまりPRできておらず、そこまで強い押しのポイントとしては広まっていません。

では、国内でいちばん有名なヤマハのピアニカはどうかというと、実はインドネシアで作られています。
ヤマハの楽器だから国内製だと思われている方も多いようですが、特にこのピアニカのインドネシア製造という点に関しては非常に驚かれる方が多いようです。

しかし、インドネシアで作られているからといってレベルが低い楽器かというとそうではありません。

 

メイド・イン・ジャパンやメイド・イン・USA等々それだけでブランドになるものはありますが、大事なのはどこで作られたかではなく、どのように作られたかです。そしてそれらの楽器がどのように扱われているかだと思います。

 

たとえ中国製でも韓国製でもきちんと使える楽器が作られてきている現状、使う方の気持ち次第できちんと使える楽器として使い続けられるかどうかが決まってきます。

どこで作られたかを重視しすぎて幻想に惑わされるのではなく、フラットに見ていただくことが肝心だと思いますし、何よりその楽器を大切に扱ってもらう気持ちこそがいちばん大切なんだろうなと思っています。

 

 

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師としてご家庭やホールなどをまわりつつ、ギターやピアニカ、カスタネットなど、いろんな楽器の修理もできるみたい。 楽器修理以外にもコンサートや落語などのイベント企画や進行業務と音響業務が得意科目。イベントの時に舞台袖に置いておくと全体的に役に立つ便利なナイスガイです。

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