ツールと対話をする、ということは?
vol.1117
はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!
昨日は少し離れた場所で調律があったので、
ぼんやり考え事をしながら運転をしていました。
そのときに突然こんなことを思ったわけです。
ある人がこんな言葉を残しています。
「すぐれたツールとはユーザーとの対話ができるものである」
これは、あるパソコンのソフトの話なんですが、
もしかしたらピアノも同じかなと思ったんです。
●電子ピアノと生ピアノ
電子ピアノと生のピアノの違いは?という
議論はず~~っと以前からあります。
電子ピアノは調律が不要とか、
生のピアノはタッチが自然だとか
まぁ、性能の話はよくあるのですが、
根本的な話ってあまりないような気がするんです。
ただ、その「根本的な話」って何なのかを考えたときに
明確な答えが出せているのかな?というのは
ちょっと引っかかっていました。
そこで出てきたのがこのコトバです。
●対話する
ピアノは弾く人によって音色が変わる楽器です。
その日の気候や温度や湿度、調によっても
当然音色は変わってきます。
弾けるスキルを持った人はピアノを触ったときに
違和感を感じ、いつもの自分の音色になるように
調整をしていきます。
それって「ピアノとの対話」なんですよね。
もちろんその次元まで達しよう思うと
相当なスキルアップが必要だとは思いますが、
そうすることで自分のいつもの音色を
出せるように工夫をする、
ということができるようになるわけです。
これは残念ながら、
サンプリングした音を発する仕組みの
電子ピアノには逆立ちしたってできない芸当です。
●楽器はツールなのか?
ピアノは楽器ですのでツールと言ってしまうのには
いささかの抵抗はあります。
しかし、音楽を奏でるための道具という
観点から考えると正しい事でもあります。
では「音楽を学ぶ」ということを考えたときに
何が正しいツールなのでしょうか。
電子ピアノは便利でしょう。
たしかにピアノでできる事はほとんどできるでしょう。
しかし、電子ピアノで練習をしても、
その楽器との対話って出来るのでしょうか?
楽器の持っている本来のポテンシャルを引き出す、
なんてこともできません。
結局、電子ピアノの場合は
楽器の性能をどれだけ使うことが出来るか、
つまり、操作を覚えれるかどうかにかかってくるんです。
これって人間の進歩では無いですよね。
口ではうまく説明できないのですが、
もしかしたら電子楽器と生の楽器の大きな違いは
この辺りにあるのかなと思った次第です。
これについては
もう少しじっくり考えてみたいと思います。
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