弦は錆びたらダメになるの？

vol.1091

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます！

昨日の湿度の話の続き、のような感じです。

●弦のサビ

湿気の多いところにピアノを置いていたら
弦は錆びますか？

これは昨日行った解体ショーの中で
いただいた質問です。

もちろんそれは錆びていきます。

でも、ここは日本という国ですので
そのお部屋の湿度が多少多かろうが少なかろうが、
一般家庭である一定期間使っていると
必ず弦は錆びてきます。

だって湿度の高い国なんですから。
それは仕方がないことなんです。

でも、だからといって、
錆びた弦が必ず切れるかというと
そうではないんです。

●錆＝切れる？

もちろん錆びていない弦よりは
切れる確率は高まると思います。

でも、錆びているからすぐ切れるかと
いわれるとNOなんですよね。

これまでに切れた弦をたくさん見てきましたが、
それがもれなくめちゃくちゃ錆びていたかと
問われると、必ずしもそうではなかったような
気がします。

つまり錆びていると弦の強度は
確かに弱くなるものの、

それが断線(弦が切れること)に
直接つながるかと言われると「？」なんです。

●湿気は悪者ではない

昨日と全く同じ論調ではありますが、
湿度って悪者のように思われがちです。

楽器（特にピアノ）にとっては、
もちろん少ない方がいいんですが、
無ければ無いでいろいろ困ったことに
なるものでもあります。

そして、弦に対する影響も少なくはありません。

でも、錆びたからといって
それで楽器がダメになるかといわれると
そうではないわけなんです。

物事の一面だけを見て、
これは錆びてるからダメとか
湿度があるからダメとか
そういうことではなく、

それが全ての原因になるわけではないんだぞと
いう事は知っておいてもらったほうが
いいのかなと思います。

日本という国に生まれたんですから、
湿気とも上手にお付き合いしていきましょうね！

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