大屋根開閉事情

   

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

グランドピアノの大屋根、ちゃんと開けてはりますか?

 

●大屋根

 

グランドピアノの大屋根って、
どんな役割をしているかってご存知でしょうか?

 

全部閉じてしまうと音が中に籠もってしまう
構造になっているのですが、
大屋根を開けることで音が外に出てきます。

その大屋根も機種によって2~4段階くらいの
開け方(閉じ方)があるんです。

 

ま、そのへんはどなたもご存知でしょうけど(笑)

 

 

●支え棒

 

で、その大屋根を開けるために活躍するのが
支えの棒。通称「つっかえ棒」。

 

グランドピアノのボディにひっついた構造を
していますので、初めて見た方でも
使い方はおそらくおわかりになると思います。

 

でも、問題になるのはここから。

 

その棒を上にあげ、大屋根を支えようと思うと、
大屋根の裏側にはだいたい2~3個の
ちょうど棒の先が収まるくらいの穴があいているんです。

 

これはどこに棒を納めればいいのかわからない!
ということで適当なところに挿して使われる方が
少なくありません。

 

 

●びっくり

 

実は先程知り合いのシンガーソングライターが
小さな会場でライブを行いました!という
内容のfacebookの投稿を見ていたのですが、

そこでつかっているグランドピアノの
大屋根と支え棒の関係がまさにこの
「間違った状態」だったんです。

 

まず大屋根というのは非常に重いものです。

ですので、落ちてきたりしたら大事故です。

 

そうならないために、
棒は大屋根に対して90度の角度で支えるのが
ルールになっています。

 

 

じゃあなぜ屋根の裏側にはいくつも穴が
空いているのかといいますと、
屋根を少しだけ開ける場合、
屋根と棒の関係を90度にしようとすると
棒の角度が変わってくるんです。

 

そのために屋根の開閉の段階に応じて
棒を刺す場所がいくつか定められているんです。

 

でも、それをわからずに
適当なところに挿してしまう方が多いんですよね。

 

実際に結婚式やCM、チラシなんかでも
よく見る状態です。

何かの拍子でバーンって落ちてきたらと思うと、
あぶなっかしいったらありゃしない(笑)

 

 

●こちらをご覧ください(笑)

 

普通のコンサートホールのスタッフさんは
屋根と棒の関係を意識をされていると思いますし、
ピアノの先生やピアニストもそうです。

ただ、それ以外となると
一体どれくらいの人がご存知なのかなぁと
不安になるくらいです。

 

まだ身の回りではこれで大きな事故が起こった、
なんてことはありませんが、
そうならないように予めご注意いただければと思います。

 

そんなわけで、
そういったお話をした動画を
今日は貼っておきます。
ぜひご覧くださいませ!

 

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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