あれ!?カラ梅雨!?乾燥時のピアノのお手入れについて

   

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。

おはようございます!

一応梅雨入りしているようですが、今年は全然雨ふらないですねぇ。

 

 

●あれ?梅雨?

 

 

毎年この時期になると、梅雨だから湿気が多いので

注意しましょうとか、ピアノには乾燥剤を入れたほうが

いいですよみたいな話をすることが多いのですが、

今年はカラ梅雨ですよね。全然雨が降らない。

 

まぁ個人的には雨はあまり好きじゃないので

降らないなら降らないでいいんですが、

きっと農作物とかそういう面では

雨が降ったほうがいいのかなぁと

天気の良い朝の空を眺めながら思っています。

 

●カラ梅雨の影響

 

じゃぁ、このカラ梅雨が楽器に対する影響ってあるのでしょうか?

 

極端な話をすると、ピアノに限らず全ての楽器は

湿度が大敵ではありますが、適正な湿度というのも

必要なんです。

 

なので雨がふらなくなると湿度が下がる傾向にありますので

楽器に対する影響も出ないこともないという感じです。

 

例えばピアノの場合、湿度が超低くなって

乾燥がひどくなってくると、ピアノの音を響かせるための

非常に大切な部品に「響板」というのがあるのですが、

その響板が割れてきたりとか、

 

 

 

材料の木材が収縮していきますので、

外側の塗装面が割れてきたりとかする可能性があります。

 

●ネジだってまわる

 

木材が収縮するのと同様に各所についているネジも動きます。

たとえばペダルの調整のネジが乾燥傾向にあると、

ペダルの遊びが大きくなる方向にくるいますし、

 

調律だって結局はネジのような仕組みですので、

乾燥がひどくなると大きなくるいが生じてきます。

 

乾燥に伴い、鍵盤についているフェルトやクロスも縮みます。

縮んだらどうなるのかというと、鍵盤の遊びが

大きくなってきて横揺れしたりします。

これは弾くにくくなりますよぉ。

 

 

●ホールのピアノ

 

こんなことにならないようにホールのピアノは

専用のピアノ庫に保管されています。

 

このピアノ庫というのは基本的に24時間空調が動いていて、

温度や湿度の管理ができている部屋です。

 

 

日本は四季がある国です。

ホールの中はそれほど外気と接するわけではありませんが、

四季に応じてピアノこの温度や湿度もコントロールして

いかなければいけません。

 

しかし、多くのホールではこのあたりが結構適当だったり

しますので、ピアノの状態があまりよろしくないという

場面に出くわすことも少なくありません。

 

 

●家庭でできること

 

今年のようなカラ梅雨の場合、

(これはもう正直打つ手がなかなかないのですが)

適度な湿度がお部屋にあるように心がけてください。

たとえば部屋の空気の入れ替えを意識するとか、

そういう程度で構いません。

 

 

結局ピアノにとって都合のいい温度湿度と

いうのは人間の居心地がいい温度湿度と同じです。

部屋が乾燥しすぎていると感じたら、

外の空気を流し込んでみてください。

逆に湿度が高いと感じた場合は除湿機なんかを

使ってもらうのもいいかなと思います。

 

特に湿度というのは目に見えないものですので、

湿度計をご準備いただいて、日頃から数字を

意識してもらうのがいいんじゃないかなと思います。

 

 

カラ梅雨は正直ちょっとイレギュラーです。

お部屋の温度湿度の管理はこういうときほど

しっかり注意してもらうほうがいいのではないでしょうか。

 

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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