調律って、プロならではの心配りだと思います

   

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

昨日は朝からホールの打ち合わせに行ってきました。

 

●うちあわせ

 

ホールとの打ち合わせって何をしているのかといいますと、

開場・開演が何時、終演が何時ころの予定で、

お客さんがこれくらい来られる予定。

楽屋はどの部屋を使って、舞台にはどんなものが必要で、

当日にはこんなものを持ち込みます、

みたいなことを予め伝えておくんです。

 

こちらは主催者ですからそのイベントのことを

よく知っていますので、それが当たり前なのですが、

ホールの人たちにとっては、そのイベントは

その日初めて目のあたりにすることなのです。

 

たとえば、大きな大道具を設置するつもりだった

のに、スタッフの人数が全然足りないやん!

みたいなミスってまずいです。

そういうのを防ぐ意味も込めて、

ひとつひとつ丁寧にヒアリングをされています。

 

 

●毎年同じようなことだけど

 

うちのように年間に何回も何回もホールを

使わせてもらっている業者の場合、

ホールの使い方自体はよく知っています。

 

 

どういう感じで人が流れて、どういう準備を

すれば段取りがいいのかも把握しているつもりです。

 

なので、毎回毎回打ち合わせが必要なのかと

言われると、実際はそうでもないんです。

おそらく打ち合わせ無しでもなんとなく出来ると思います。

 

 

でも、ホールのスタッフさんはちゃんと打ち合わせを

要求されます。だって、ミスしたら大変ですからね。

 

 

●きちんと行う意味

 

この場合のミスというのは、ホール側のミスで

何かが起こってしまった場合の責任問題が云々と

いうことばかりではないと思うんです。

 

 

大半の方はイベントというと年に一度やヘタを

すると一生に一度。

その大切な瞬間を潰したくないという思いが

あるからだと思うんです。

 

 

スタッフさんもみんなプロですから、多少の

トラブルが起きてもなんとかクリアは出来るでしょう。

でも、そもそもそのトラブルが起きないように、

という心配りなんですよね。

 

 

●だから安心

 

昨日も書きましたが、ピアノの調律ってこの

心配りに似ているかもしれません。

 

 

一年調律が抜けたって、そこまでピアノに

大きな影響があるかと言われると、そこまで

いきなりなものは発生しないと思われます。

 

しかし、毎年きちんと様子を確認するから

状態を把握できることもありますし、

大きなトラブルを未然に防ぐ事ができるんです。

 

毎年同じようにお伺いする

 

「この一年で何かトラブルはありませんでしたか?」

 

「鍵盤が上がってこなかったーみたいなことって

ありませんでしたか?」

 

っていう問い合わせは、定形のヒアリング

みたいなものなんですよね。

 

 

 

プロだから、修理でも何でも対応はできます。

でも、そういったトラブルを防ぐこともプロの役目。

 

何もトラブルが無いからもう調律はいらないわ、

ではなく、調律をしているから何もないんだと

いうことを感じてもらえればうれしいです。

 

毎年毎年の調律の意味をしっかり考えてくださいね。

 

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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