拍手を送りたい、大人の挑戦

拍手を送りたい、大人の挑戦
兵庫県三田市の平瀬楽器が事務局を担当した
「ブルグミュラーコンクール」。
昨日、その運営を通して強く印象に残ったのが“大人の挑戦”でした。
このコンクールは、ブルグミュラーの練習曲を中心に演奏する
初心者向けのコンクールで、参加者の多くは小学生。
しかし、今年は大人の方が一人、堂々と舞台に立たれました。
限られた時間の中での挑戦
家事や仕事、家庭のことをこなしながら練習時間を確保するのは
並大抵のことではありません。
それでも舞台に立つ――その勇気と覚悟には本当に頭が下がります。
同じステージで幼稚園児から中学生までの演奏が続く中、
自分の順番を待ち、落ち着いた足取りでピアノに向かう姿。
その一歩一歩に、積み重ねてきた時間が滲んでいました。
経験が生む音色の深み
演奏されたブルグミュラーの曲は、子どもの演奏とはまた違う
大人ならではの響きを感じました。
年齢を重ねたからこそ出せる味わいがあると改めて感じました。
結果だけでなく、その舞台に立つまでの「過程」こそが尊く、
価値のある時間なのだと思います。
背中で見せる“学び合い”の場
大人が真剣にステージに立つ姿は、
子どもたちにとっても大きな刺激になります。
「お母さんと同じ世代の人が出ている」
「大人も挑戦している」
――そんな姿を見ることで、子どもたちの中にも
「自分もがんばろう」という火が灯るのです。
年齢を超えて互いに学び合える、
それが音楽の素晴らしさの一つではないでしょうか。
挑戦する姿にこそ、音楽の力がある
発表会やコンクールの是非はさておき、
人前で演奏する機会を持つことは、
年齢を問わず大きな成長のきっかけになります。
昨日のステージを見ながら、
音楽を通じて「挑戦する大人の姿」が
どれほど周りに勇気を与えるかを強く感じました。
ピアノも、人生も、いつからでも挑戦できます。
その一歩に、心からの拍手を送りたいと思います。
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