ピアノのファイリングってなんだ?
vol.1150
はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!
今日も張り切って営業中です(^^)
昨日、調律のご依頼のお電話をいただきました。
●けずる…?
そのお客様がこんなことをおっしゃったそうです。
「去年見てもらったときに、
次は削りしましょうかって
言われたように記憶しているので、
それもあわせてお願いします」
ちょうどぼくは不在にしていて
対応できなかったのですが、
聞いてくれたスタッフが
そのまま伝えてくれました。
で、
「削る…ってなんですか?」
と聞いてきたわけです。
そりゃわからんわなぁと思ったので、
今日の記事にしております(笑)
●ファイリング
弦を叩くハンマーを削る作業のことを
「ファイリング」といいます。
「ファイリング」で検索すると
コクヨとかの文具ばかりでてきますが、
実は削るっていう意味もあるんです。
ネイルの人たちもファイリングって
コトバは使っていますよね。
それと一緒です。
で、このファイリング、
なんのためにするのかというと、
音色を変えるためなんです。
●音色とハンマーの関係
同じボールを叩いても、
金属バットと木製バットでは
打撃音が違いますよね。
また、飛距離も違いますよね。
基本的には
ピアノもそれと同じ考え方です。
ピアノの場合はボールではなく、
弦を叩きます。
弦はスチールで出来ていますので
まぁまぁ硬いわけです。
で、ハンマーは羊毛で作られています。
それなりに固いですが、
スチールに比べるとやわらかいんです。
その2つが何度も何度もぶつかりあうと
どうなるか。
そうです。
羊毛で出来たハンマーが
どんどん摩耗していくんです。
最初はツルツルピカピカだったハンマーが
こんな感じに減っていきます。
こんな状態になると最初は美しかった音色が
ずいぶん変化してしまっているはず。
なんとなくべちゃべちゃした
音色になっていると思うんです。
この減った部分を削り取って
最初のように戻すのが
ファイリングという作業なんです。
もちろん見た目だけではなく、
音色を戻すのが作業の目的です。
ファイリングをすれば
またしばらくはフレッシュな音色を
お楽しみいただけます。
こうやって音色の変化が楽しめるのも
生の楽器だからこそなんですよね。
皆さんのお家のピアノ、ファイリング
したことってありますか?
もし経験ないなら
調律師さんに相談されてみても
いいかも知れませんね。
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