横に立つ、ということ

   

vol.1025

 

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

先日、知り合いのFacebookの投稿で
驚きの写真を見つけてしまいました。

 

●ピアノのフタ

 

みなさん、グランドピアノの
フタの開け方はご存知でしょうか?

 

やったことはなかったとしても、
開いている状態を見たことくらいは
あると思うんです。

 

その「見たことがある」ってのが
問題だったのかもしれませんが。

 

 

その写真は、地域で行われたコンサートの様子でした。

ある会社さんが主催されたコンサートで、
ご自身はもちろん、地域の方に出演いただくという
ほのぼの企画だったようです。

とってもいいイベントですよね!

 

ただ、その写真の奥の方に鎮座している
グランドピアノのフタがおかしかったんです。

 

こんな感じ。

(この写真は画像検索で拾ってきたものです)

 

 

●正しくは

 

グランドピアノのフタは
こんなふうに開けるもんだという
イメージってあると思うんです。

そのイメージを元にすると、
これだってそんなに間違っているとは思いません。

 

でも、正しくはこれ。

 

角度が違うからわかりにくいかもしれませんが、
フタは鍵盤側から一回、
そして横からもう一回開く仕組みになっているんです。

 

それを横から一回だけで開いちゃうもんだから、
なんともバランスの悪い形になっちゃってるんですよね。

 

●横に立つ、ということ

 

そのコンサートが開催されたホールは
一応ちゃんとしたホールなんです。

でも、こういうミスが見つけられないままに
本番が始まってしまったっていうのが大問題。

我々が横についていればリハーサルの時点で
(っていうか、そもそもこんな事になりませんが)
ミスに気づいて、本番はきちんとした状態で
臨んでいただけたと思うんです。

 

これは罪が深いなぁと思いました。

 

 

たしかにこの程度で楽器が壊れることはありません。

演奏だって普通にできます。

 

でも、ちゃんとした手順を知っている人から見ると、
あれれ、はずかしいなぁって見えてしまう。

これが一番あかんパターンだと思うんですよね。

 

 

弾いている人には罪はありません。

ちゃんとプロが横にいて見てあげないといけません。

 

奏者に寄り添う、横に立つ。
コンサートを責任持って見守るって
そういうことなんでしょうね。

 

なんだか身の引き締まる思いがした、
1枚の写真でした。

 

 

 

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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