便利とリスクは隣り合わせ

   

vol.943

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

「あっちの部屋のピアノを
こっちの部屋に移動してコンサートをしたいんだけど、
普段置いとくには邪魔なんだよねぇ。
なんかいい方、ないかなあ?」

 

あるレストランのオーナーさんから
こんな相談を受けました。

 

●たしかに便利になった!

 

そのレストランはロケーションがとても良く、
各お部屋の作りにもこだわってらっしゃいます。

床も石畳になっていてとてもいい雰囲気なんですが、
アップライトピアノの鉄のキャスターがゴロゴロって
してしまうと床をゴリゴリ削ってしまうことが
予想されました。

ですので、何か方法がないかなーと調べたところ、
アップライトピアノの補助キャスターというものが
発売されていることがわかり、
今回取り付けさせていただくことになりました。

 

 

 

 

取り付け自体はそれほど大変ではなかったのですが、
ピアノを一度ひっくり返さないといけないという
作業がありましたので、
ご家庭で誰でも簡単に!とはいかないのかなー
という感じです(笑)

 

ただ、ここはレストランなので、補助キャスターを
つけることで便利にはなりましたが、
もしご家庭のピアノを動かしやすいように、と
言われても、これはオススメできません。

それはなぜかといいますと…。

 

●リスクと便利のバランス

 

ピアノって重量物じゃないですか。

いくら大きなキャスターがついたからといって
最初の動きを作り出すのには少々の力が必要です。
しかし、一度動き始めると後は慣性の法則に従って
動いてくれます。

ただし相当な重量物なので、壁に当たってしまうと
リアルに穴を開けてしまうくらいの力を持っているんです。

 

このキャスターをつけたからといって
転倒しやすくなるわけではありませんが、
動きやすくなるという事は、それと同じくらいの
リスクを背負ってしまうんですね。

もちろんストッパーも付いていますが、
300キロ近いものが簡単なストッパーで確実に止まるわけもなく、
あくまでも補助的なものです。

便利とリスクは隣り合わせなんだなと感じました。

 

●ベストだったと思います

 

きっとこれからあのレストランは
いろんなコンサートをされるのに
便利にピアノを使われることでしょう。

今回のキャスター取り付けはベストな選択だったかなと
思っています。

 

ただし全ての点で全ての商品がベストかどうか
というのは一概には言えません。

特にピアノのような重いものを動かすような
便利グッズというのは裏側にリスクも伴います。

 

この補助キャスターに限らず、便利グッズというのは
よく考えてから導入されることをオススメします。

もしご不安な場合は、当店までいつでもご相談くださいね!

 

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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