「楽しんでね!」の功と罪
はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!
昨日はちょっと久しぶりに音響の現場仕事でした。
もちろん責任ある立場でしたから
それなりに緊張はしましたが、
全体的にはエンジョイしてきました。
●楽しんで!
今日は本番です。
Facebookとかにこんな書き込みをしたら、
必ずといっていいほど
「がんばって」という返信に混じって
「楽しんで」というコトバがあるのに気づきます。
お客さんを楽しませるためには
自分が楽しくないとダメ!っていう
そういう感覚はもちろん分からないでも
ないです。
仏頂面のめちゃくちゃうまいコーラスよりも、
多少崩れていても笑顔と躍動感のあるコーラスの
ほうが良さそうな気がします。
それと同じですよね、きっと。
●楽しむって?
でも、だからといってその「楽しんで」が
やや拡大解釈されているような気が
しないでもありません。
以前、少し大きなイベントの進行を
させていただいたときのことです。
かなりたくさんのお客様が来られる
ライブイベントでしたので、
お客様に危険が生じないように
多くのスタッフが誘導や客席先頭で
これ以上前に行かないように
指示を出したりする役目をしてくれていました。
当然ぼくは舞台側からその様子を見ていたのですが、
本番が始まるとなんか様子がおかしいんです。
どうみてもスタッフの格好をしている人たちが
お客さんと一緒に楽しんで
タオルとかブンブン振り回したりしているんです。
お客様に楽しんでいただこうと思うと、
自分たちが一番楽しまなきゃね
その理屈は分からないではないのですが、
この時ばかりはおかしいぞと思ったんです(笑)
●いや、楽しまなきゃ
クラシックでもポップスでも、
いわゆる音楽は楽譜を再現する芸術です。
その作業の中で楽しむという要素って
どこにあるのかなぁと最近良く考えます。
どちらかというとお客様の前で楽しむ
というのがややNGに感じていたぼくですので、
非常にこの再現芸術に対する気持ち
っていうのが落ちてきていた時期がありました。
しかし、やはり色んな人とお話をしていくうちに、
結局それらは自分のさじ加減なんだ
ということに気づきました。
楽しくなければ芸術じゃない。
仕事も楽しくしないといけない。
でも、お客さんと一緒に楽しむ
っていうのは本来NG。
そのあたりの線引きってとっても難しいのですが、
ステージに立つ人は少しそこらの整理を
しておくことも必要かもしれません。
そんなに小難しいことを考える必要はないと
思われる方も多いとは思いますが、
小難しく考えちゃう人もいるんですよ、
ということで(笑)
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