仕事は手早くピッポッパ!だけではないなと思ったこと
はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!
昨日は朝から2件連続で調律でした。
あるピアノの先生
当店は音楽教室をしています。生徒さんは通ってこられる形で、当店のレッスン室でレッスンを受けられています。
同じように町なかにも自宅でピアノを教えてらっしゃる先生がたくさんいらっしゃいます。
はばからず言ってしまうといわゆる商売敵になるわけなのですが、それでも楽譜や楽器など日々色々と関わりがありますので、お客様でもあるわけです。
そんな町なかのピアノの先生の中のお一人に、プライベートで知り合ってから諸々のお取引が始まったというちょっと変わった経緯の方がいらっしゃいます。
もともとがプライベート出発なのでわりとフランクな仲なのですが、指導されている様子をうかがうと生徒さんからも保護者からも信頼をされている優秀な指導者という様子が垣間見えます。
そんな先生から生徒さんの調律をご紹介いただくことがちょこちょこあります。
昨日もそんな生徒さんの調律を昼から予定させてもらっていました。
ついでに。。。
おそらく生徒さんが先生宅へレッスンに伺ったときに「今度いついつに調律に来てもらうんです」的なお話をされたのかと思うのですが、その先生から「じゃあ、うちはその子の前の時間に来て。ちょっとくるいが気になるので」と連絡をいただいたんです。
基本的に市内ですのでそんなに移動距離があるわけではありません。でも、ご近所同士での調律というのは移動距離が少なく非常に効率的です。
わざわざ併せてくださったのはたぶんそういう意図があったんだと思います。きっと忙しいだろうからついでに来てもらったほうがいいよね、的に。
そういう気遣いもとってもありがたいし、嬉しいことです。
気持ちの仕事
調律という仕事はだいたい70分~100分くらいピアノに向かって音を整える仕事です。そして必要であれば、そこからタッチや音色を整える作業を加えたりします。
近くでご覧になられていてどのように感じられているかはわかりませんが、実はとっても疲れる仕事なんです。あ、「疲れる」といっても体力的にというよりは精神的に疲れるんです。
要は、調律って集中力を切り売りしているような仕事なんです。
もちろんどのお宅も、どのピアノも全力で臨んでいるのですが、風邪をひいているときとか花粉症のときとかは仕上がり方が違ったり、時間がかかったりするんです。体調管理もプロの仕事、とよく言われるのは本当にそのとおりだなと思います。
丁寧と信用
昨日も段取りがいいようにというご配慮をいただき、2件連続でアポを入れていただきましたが、個人的には2件連続は少々キツくて、ヘロヘロになってしまいました。
少し昔まではたくさん調律をされる方でしたら1日3件ずつ回るというのが普通でした。しかしぼくの場合は調律以外の仕事も多いのでそんなにたくさん調律をしていないんです。なので、身体に耐性ができていないというか…、簡単に言うとヘタレなんですよね(苦笑)
なので、2件目の調律はちょっとお疲れモード。でも調律以外にも手をかけるところがあった関係で結構時間がかかってしまいました。
しかしそうやってちゃんと臨んでいる姿を見てくださったのか、お家の方はとても喜んでくださってるご様子でした。
お話を伺うと、こちらに引越しされる前に調律に来られていた調律師の仕事がめちゃくちゃ短時間だったそうなんです。60分以内くらいで終わってさっさと帰っていたそうなんです。
もちろんその方の仕事がダメだったのかどうかは今となってはわかりません。
でも、調律というのはどれだけやったかが伝わりにくい仕事です。
短時間でスパッと済むようなスーパー調律師もいるかと思いますが、伝わりにくい仕事だからこそ丁寧に取り組むことが大切なんじゃないかなと思います。
調律師としてのスキルをもっと伸ばしていかなきゃと思うと同時に、信用していただける技術者になるためにはどうしたらいいのかなということをちょっと考えさせられる仕事でした。
体力もつけていかなきゃという反省も込めて(笑)
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