ピアノのベターな選び方~試奏・選定・中古ピアノ~

      2016/08/24

はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!

 

ありがたいことにピアノのお話をちょこちょこといただきます。

アップライトピアノがいいのかしら?

やっぱりグランドピアノ?

もっと手軽に電子ピアノ?はたまたキーボード?などなどなど。。。

 

ピアノは生の楽器ですから

 

電子ピアノやキーボードは電気で音がなる楽器ですので、個体差はありません。

「同じ機種だけどわたしの電子ピアノは高音の響きが違うの♪」なーんて話、

聞いたことないですよね(笑)

電子楽器は個体差がないことが魅力なんです。

 

逆にナマの楽器は個体差だらけ。

ピアノで言うと、音色、音質、響き方、鍵盤の重さ、などなど、すべてがバラバラ。

管楽器や弦楽器でも同様に、ひとつひとつばらつきがあります。

ナマの楽器にとってはそれは悪ではなく、それが普通なんですよね。

 

また、演奏する人によっても音色・音質が変わるのもナマの楽器ならでは。

口をつけて演奏する管楽器はもちろんのこと、ピアノも演奏する人によって

音が変わる楽器です。

(このあたりはまたどこかのタイミングで詳しく説明しますね)

 

試奏のススメ

 

だから、楽器を選ぶときはその楽器の特徴を感じた上でお選びいただきたいんです。

ピアノの場合は「試奏」や「選定」と呼ばれますよね。

 

「試奏」というのは読んで字のごとく試し弾きです。

店頭にあるもの、倉庫にあるもの、とにかく弾いてみることを試し弾きといいます。

 

一方「選定」というのは何台かの中から一台を選ぶというもの。

これは購入前提の作業になります。

当然楽器の状態は最大限まで仕上げてあり、調律もちゃんとしてあります。

対応は各メーカーによって違うかもしれませんが、選定用の部屋があり、

そこに何台かの楽器が並べてあり、時間を確保してもらってじっくり選ぶ、

そんなイメージが選定です。

 

楽器を選ぶときは、できればこの試奏もしくは選定をしてもらいたいと思っています。

 

対応できないかもしれないのです

 

とはいえ、すべての楽器がこのように試奏や選定に対応しているかというと違いまして。

ヤマハの場合、選定ができるのはグランドピアノだけです。

しかも少々大きめの機種に限られます。

 

なので、実質的に選定をするというのは専門的にピアノを演奏する方、

もしくは指導される方が対象というような感じになっています。

 

じゃあアップライトピアノはどうするのかというと、店頭にあるものを

触るしかありません。

でも、その店頭においてあるピアノが気に入ったからといって、

「これください」っていうのはほとんどありません。

その品番のものを注文してお取り寄せになります。

 

なので、アップライトピアノは実際は選べないというのが実態なのです。

 

提案です

 

でもやっぱり自分が長く使う楽器なんだから自分でちゃんと選びたいと

いう方はいらっしゃいます。

 

そういう時にはどうするかといいますと、中古ピアノをおすすめしています。

 

中古のピアノはひとつひとつ年代も違えば状態も違います。

なので、これは絶対に触ってもらって選んでもらうほうがいいんです。

 

もちろんこちらのことを信頼いただいてお選びすることもありますが、

できればお客さまご本人が触られる方がいいです。絶対いいです。

 

それができるのが中古ピアノなんです。

 

実際にモノを見にいき、状態を確認し、音を聞き、タッチを感じ、

その上で決めたご自身のピアノはきっと思い入れも生まれるでしょうし、

これから先長く愛用していただけると思います。

 

中古というと響きが良くないかもしれませんが、もともと長く使われることを

前提で作られたピアノという楽器は、年代的に少々古くても演奏に支障が

出ないことがほとんどです。

信頼される技術者がいるのであれば、中古ピアノをお選びいただくことを

強く強くおすすめします。

 

当店でも中古のアップライトピアノやグランドピアノを多く販売させていただいています。

いくつかの候補の中からかけがえのない一台をお選びいただければと思います。

もちろん専門的な助言はいくらでもさせていただきますので。

 

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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