リアルとライブ配信、同じ“生”でもこんなに違う。

   

最近では、リアルでのコンサートやイベントと並行して、
ライブ配信というスタイルもすっかり定着しました。

私たち平瀬楽器でも、どちらのイベントも手がける機会が増え、
あらためて「リアル」と「ライブ配信」の違いを感じる場面が多くなっています。

今日はその違いについて、いくつかの視点からお話ししてみたいと思います。


本番前の“空気”が違う

リアルイベントでは、開場時間と開演時間の間に、
すでにお客様が会場に入ってきています。

ステージに立つ演者さんは、
楽屋でじっと集中力を高める時間になります。

一方、ライブ配信では「お客さんが入ってくる」という
物理的な時間がありません。

開演ギリギリまで練習したり、機材チェックを続けたりできる反面、
気持ちを整える時間が取りづらく、バタバタと本番に突入してしまう
ケースも少なくありません。


“音”と“空気”の感じ方の違い

リアルイベントの最大の魅力のひとつは「音圧」です。

音が身体に伝わってくる感覚──
これは現地に行かなければ味わえないものです。
特にポップス系などでは、その差は顕著です。

一方、ライブ配信は視聴者の環境(スマホ、ヘッドホン、スピーカーなど)に
大きく左右されます。

高音質な配信をしていても、
スマホの小さなスピーカーでは伝えきれないものがあります。

空気感や臨場感が届きづらいのは、どうしても“配信の限界”かも
しれません。


観客との“コミュニケーション”の形が違う

リアルイベントでは、演奏が終われば拍手が起こり、
MCの合間に笑いや頷きなどの反応が返ってきます。

そういった“雑音”も含めて「その場にいる」実感に
つながっていたりもします。

対してライブ配信では、お客様のリアクションは
コメントという形で届きます。

リアルタイムで「よかった!」「感動しました」と書き込まれると、
演者としても励みになりますし、コメントに反応して
話を広げることもできます。

よりパーソナルな関わりができるという意味では、
配信ならではの良さがあります。


“演出”の方向性が違う

リアルイベントでは、照明やスクリーン、
花火などの物理的な演出が可能です。
大きな会場での派手な演出は盛り上がりますよね。

一方、ライブ配信では、画面に写真や動画・テロップを
挿入したり、CGやバーチャル演出を取り入れたりと、
映像ならではの表現ができます。

たとえばステージの裏側にいる人がCGで登場したり、
画面内に資料を出しながらトークしたり…。

同じ空間にいなくても、視覚的に「参加」できる
工夫がしやすいのが配信の魅力です。


“イベントの周辺”も体験のうち

リアルイベントでは、会場に行くまでの道のり、
現地でのグッズ購入、仲間との食事や雑談など、
「イベント以外の楽しみ」もたくさんあります。
その体験全体がひとつの“思い出”として残るのが、
リアルの強みです。

配信では、そういった“寄り道の楽しみ”は少なくなります。
どこからでも見られる手軽さがある反面、
その場でしか味わえない偶然の出会いや臨場感とは
やはり異なる部分もあります。


「どっちも正解」だからこそ

こうして比べてみると、リアルと配信、
それぞれに強みと課題があります。

リアルは、「その場にいるからこそ感じられる熱量」。
配信は、「距離を越えて届けられる可能性」。

最近では、両方の良さを活かした
“ハイブリッドイベント”も増えてきました。
実際の会場で観客と熱気を共有しつつ、
配信で遠方の方にも同じ空間を届ける。
そんなスタイルがこれからの主流になるかもしれません。

イベントを企画される方は、
目的やターゲットに応じて、この3つのスタイル…
リアル/配信/ハイブリッドを柔軟に選んでいくのが、
いま求められている感覚なのかもしれません。

平瀬楽器はリアルも配信もハイブリッドも経験豊富です。
具体的なサポートもフォローも可能です。
イベント配信に関するご相談は、公式LINEからいつでもどうぞ!

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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