【ピアノも夏バテする?】梅雨明けにこそ気をつけたい“楽器の健康管理”

こんにちは、平瀬楽器のヒラセトモキです。
夏が本格的に始まりましたね。
関西では例年よりも20日も早く梅雨が明け、
いきなりの猛暑に体がついていかない…という方も
多いのではないでしょうか?
でも、夏バテするのは人間だけではありません。
実はピアノも夏バテするんです。
今回は、梅雨明けから夏本番にかけてピアノに起こりやすい不調と、
その対策についてお話しします。
■ 梅雨明けの“急変”がピアノにとって過酷な理由
梅雨の時期、空気中の湿度は非常に高くなります。
それが梅雨明けとともに一転、急激に乾燥&高温の状態へ。
この「湿度が高い状態から一気に乾燥する」という環境の変化は、
ピアノにとってとても大きなストレスになります。
しかも、この変化が“徐々に”ではなく、
急に起こることが多いのが日本の気候の厄介なところです。
■ 具体的にどんな症状が出るのか?
「ピアノが夏バテしている状態」とは、以下のような変化が出ている状態です。
🎹 よくある夏バテ症状
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鍵盤がスカスカに軽くなる(フェルトや木材が乾燥で収縮)
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鍵盤がガクガクして引っかかる
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音がビリつく・響きすぎる・減衰が早い
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高音がキンキンして聞こえる
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音に“コシ”がなくなる
これらは、ピアノ内部の木・金属・フェルトが
それぞれ異なる反応をしてしまうことで起こる現象です。
■ ピアノは“自然素材の集合体”
ピアノは、木材・フェルト・金属という、
湿度や温度の変化にとても敏感な素材で作られています。
特に木とフェルトは、水分量によって大きく状態が変わります。
湿度が高いと膨張し、乾燥すると収縮。
その変化が極端に出やすいのが、まさに今の時期なのです。
■ ピアノの夏バテ対策:やっておきたい5つのこと
✅ 1. 直射日光を避ける
夏の強い日差しはピアノの外装だけでなく、内部温度にも影響を与えます。
レースカーテンで遮光するだけでも効果あり!
✅ 2. エアコンの風を直接当てない
エアコンの冷風が直接ピアノに当たると、内部が急速に冷えてトラブルの原因に。
風向きの調整や風除けパネルなどで対策を。
✅ 3. エアコン+除湿器を併用する
エアコンの除湿機能だけでは不十分な場合もあります。
除湿器をピアノの下に置くと効果的で、
こんなにも水分が!?って驚かれると思います。
✅ 4. 湿度と温度を“見える化”する
湿度計&温度計を設置するだけで、管理が一気にしやすくなります。
ピアノにとっての理想湿度は40〜60%が目安です。
✅ 5. 乾燥剤をうまく活用
乾燥剤は効果がありますが、
長期間入れっぱなしにせず、
定期的に確認・交換することが大切です。
■ 調律のベストタイミングは“今”
実は、梅雨明け〜真夏の始まりは、
調律に最適なタイミングでもあります。
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湿気で狂った音をそのままにしておくと、練習にも悪影響
-
夏休みに入る前に整えておけば、集中して練習できる
調律は年に1回が基本ですが、
日本のように四季のある環境では夏と冬、年2回の
メンテナンスがおすすめです。
■ まとめ:ピアノにも“思いやり”を
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ピアノも人と同じように“夏バテ”します
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急激な湿度・温度の変化に要注意
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簡単な対策だけでも、音の状態・寿命が大きく変わる
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今の時期こそ、調律・湿度管理の見直しを!
大切な楽器を長く気持ちよく使っていくために、
この夏は、ぜひピアノの“体調管理”にも目を向けてみてください。
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