「できるからやる」では続かない——継続するために必要なこと

   

土曜日は朝から夜まで、本当にノンストップの1日でした。

発表会を2本立てでこなし、そのあとすぐに配信ライブ。
気がつけば朝から夜まで、休憩らしい休憩も取らずに動きっぱなしでした。

音響機材の積み込み、設営、撤収。
録音・録画の準備に、発表会の記念品やプログラムの搬入。

通常なら業者に依頼するような仕事も、すべて自前で行っています。

「誰がこのスケジュール組んだんだ…」と思いつつも、
結局自分でやってるんですけどね(笑)

でも、こうした無茶が成立してしまうのは、「できるからやっている」から。
とはいえ、“できるからやる”を続けていくのは、実はとてもムツカシイのです


配信スキルはコロナ禍の副産物

今では当たり前のように行っているライブ配信も、
最初は全く未知の領域でした。

コロナ禍で仕事が激減し、「何かできることはないか?」と
模索するなかで、機材を集め、配信の技術を磨き、
5年間で230回以上の配信コンサートを行ってきました。

その努力のおかげで、今ではイベントの幅がぐっと広がりました。
以前なら週末が主戦場だったコンサートも、
平日の夜に本番を打てるようになりました
これは大きな進歩です。

でもそのぶん、「毎日が本番」のようになり、
休めるタイミングを失っているのも事実。
進化の裏には、別の課題も見えてきました。


続けるためには「任せる力」も必要

「何でも自分たちでできる」というのは大きな強みですが、
それだけでは本当の意味での“継続”は難しいと感じています。
どこかで負担が限界を迎えたり、体力が追いつかなくなったり
するかもしれません。

だからこそ、「甘える」「頼る」「任せる」ことも、
続けるためには欠かせない要素
だと、
最近強く思うようになりました。

イベント運営の現場では、
音響や配信のように技術と信頼が求められる仕事も多く、
簡単には人に任せられない部分もあります。

でも、若いスタッフや新しく入ってきた仲間たちが、
そういった現場にどんどん出てくれるようになってきているのは、
本当にありがたいことです。

数年前には「MCなんて無理です」と言っていたスタッフが、
今では堂々とMCしてくれてますもんね。
少しずつ、でも確実に、変化は起きています。


「やりきる力」と「任せる勇気」

イベントは一度始まったら止めることはできません。
まさに「The Show must go on」。

何があってもやりきる覚悟が求められます。

でも同時に、「任せる勇気」を持つことも大事です。

特に音響や配信といった領域では、
技術だけでなく“信頼”がなによりも大切。

だからこそ、少しずつでもその信頼を渡せる人を
増やしていく必要があります。


おわりに

今の私たちにとって必要なのは、「何でもできる力」ではなく、
「続けられる仕組み」。
そのためには、やりきる力と、任せる力のバランス
見つけていくことが大切です。

もしこの記事を読んで、「そんな現場で働いてみたい」と
思ってくださる方がいたら、ぜひ仲間になってください。

音楽やイベントが好きな方と一緒に、
もっと素敵な現場を作っていけたらと思っています。

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1973年兵庫県三田市生まれ。 三田市と神戸市北区で音楽教室と楽器販売を行う平瀬楽器の経営者。ピアノ調律師として一般のご家庭や施設・ホールなどをまわりつつ、店頭ではピアニカやエレキギター、カスタネット、大太鼓など、いろんな楽器の修理もやっちゃう楽器の専門家。 その他にコンサートや落語などのイベント企画、台本作成・進行などのディレクション業務、音響業務・コンサートの配信業務なども得意科目。 企画段階から本番の進行まで、イベント全体をまるっとマネジメントできるのが強み。イベント開催時の参謀役として置いておくときっとお役に立てるナイスガイです。 2013年からYouTube、2021年からはtiktokもスタート。2021年配信専門部門「HG動画配信サービス」を立ち上げる。2022年7月には兵庫県で初となる「音楽特化型放課後等デイサービス・さんかく」を開所した。

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