コンサートで起こったちょっとした事件〜クラシックの暗黙のルールって?〜
はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!
昨日、郷の音ホールのニューイヤーコンサートに行ってきました。
仕事始めという訳ではないのですが、外に向かって動くのは1月3日のこのコンサートからと決めています。そんなニューイヤーコンサートでちょっとした事件が起こりました。
おはようございますおじさん
Facebook上で跋扈(ばっこ)する「おはようございますおじさん」をご存知でしょうか?
どんな投稿してもコメントに「おはようございます」を返してくれるおじさんたちのことです。
どんな悲しいことを書いてもコメントは「おはようございます」。どんな嬉しいことを書いてもコメントは「おはようございます」。
まぁ目的は分かるのですが、そんなことされても全然嬉しくないよって言う典型的なことをやってらっしゃるおじさんたち(おばさんもいらっしゃいます)。その人たちのことをおはようございますおじさんといいます。
彼らの目的はFacebook内での自分の投稿の表示順位を上げる事にあります。
詳しい説明は差し控えますが、Facebookの誰かの投稿に対してコメント書くということで自分の投稿が見られやすくなるという状況を作ることができます。
そのためにおはようございますおはようございますおはようございますと連日連夜書かれているわけです。大変ご苦労様です。
しかし、彼らのやっている事は人の気持ちを全く考えていません。
こんなにおいしいもの食べたよと書いているのにコメントに「おはようございます」ではなんとも残念な気持ちになりますよね。
ブラボーおじさん
クラシックの世界ではおはようございますおじさんに近いブラボーおじさんというのがいらっしゃいます。
ブラボーおじさんのお仕事は、演奏終了後誰よりも先にブラボーと絶叫することです。それが彼らの唯一の楽しみであり最大の任務なのです。
演奏をしっかり聞いて、めちゃめちゃすばらしいのでついついブラボーと言ってしまったのであれば全く問題はないと思います。そういう声が上がる方がお客様も盛り上がるのは事実です。
しかし(たぶん)演奏もちゃんと聞かず、余韻を楽しむ事なく、曲が終わるやいなやブラボーというのは若干いかがなものかなぁと思ったりします。
暗黙のルール
昨日のコンサートにはブラボーおじさんは出勤されていませんでしたが、それに近いような感じで拍手をされる方がいらっしゃいました。
クラシックの世界というのはちょっと変わっていまして、3楽章ある作品の場合はその都度拍手をするのではなく、全楽章終了後に拍手をするという暗黙のルールのようなものが存在します。
しかしその暗黙のルールは多少破ったとしてもそこまで咎められるものではありません。
昨日の事件はそういう次元ではなく、曲中に拍手をされたんです。
よほど感激されたのか、寝起きだったのか、それはわからないのですが、一瞬の静寂の後にまだ演奏が続くぞというタイミングで拍手がパチパチパチーと起こってしまったんです。
演奏者の集中力が途切れなくて本当に良かったと思いました。
「だからクラシックは堅苦しくてイヤだ」と言われるかもしれませんが、こういう基本的な作法だけ押さえておけば、そんなに堅苦しいものではないと思います。
演奏が終わるやいなや拍手をしたり、ブラボーを絶叫したりするというのは褒め言葉でも何でもありません。
せっかくのコンサートですので、ちゃんと曲を聴いて、ちゃんと味わって、その上で大きな拍手をしてあげてください。
その方が観客席も一体となって盛り上がるんじゃないかなと思います。
我先に拍手をするのは×。覚えておいてくださいね。
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