あれば便利!?消音ピアノのいいとこ・わるいとこ(その2)
はじめの一歩を応援する音楽サービス専門店 平瀬楽器のヒラセトモキです。
おはようございます!
昨日に引き続き消音ピアノのいいところ・わるいところでう。その1では弊害のお話をしました。
消音ピアノのひとつ目の弊害はタッチが変わってしまうこと。
しかしこれはメーカーの努力もあり、ほぼわからない(バレない?)ところまで来ています。
やっぱり機械製品というのは日新月歩といいますよね。ほんとに日々良くなっていっています。
で、もうひとつ大きな弊害のお話です。
ボディは100年持つけれど
ピアノという楽器は100年持つと言われています。
ちゃんと調律やメンテナンスをしていただければ長く長く使っていただくことが可能な楽器です。
しかし、消音のシステム部分はテレビや冷蔵庫などと同じように家電に近いものです。電化製品なんですよね。ですので、10年や20年使っていくと必ずどこかで壊れます。
もちろん生のピアノとしてはずっと使えるのですが、仮に30年経った時に壊れてしまって使えない機械が内部にずっと残ったままになってしまうことも考えられます。これはどうすべきかは考えものですよね。
実際、不要になったピアノを売却する場合、これらの消音システムや自動演奏などの機械がついていると査定が下がります。やはり機械部分は壊れやすいというリスクがあるんですよね。
ぐっとポピュラーになってきた
ここ10年位で消音ピアノが大変メジャーになってきました。後付出来るんですよね?なんていう問い合わせも多くいただいています。
後付のシステムに関していうと、ヤマハやカワイなどの大手メーカー以外にもコルグなどの電器音響機器メーカーや、その他聞いたことのないようなメーカーまで、色々なものが発売されています。
それぞれ価格によってレベルが決まってきておりまして、タッチの違いや音色の良し悪しなどに現れるわけですが、ナマのピアノから音を消すということだけを考えるなら、随分と気軽に設置できるようになってきています。
どのメーカーのものであっても基本的な取付作業はだいたい一緒。ピアノ自体がだいたいどれでも同じような仕様でできていますので、汎用というわけではありませんが、だいたいどこのピアノにもつけれるようになっています。ここらへんもハードルが下がった理由のひとつかもしれませんよね。
しかし、上の写真を見てもらったら分かる通り、消音システムを付けたピアノの内部には結構ガッツリと機械がはいります。当然ビスを打ち込んだり穴を開けていったりしないといけないわけですが、もともとそんなふうなことを想定されて作られていない生のピアノですから、ネジを打ち込んだりする過程において、もともと持っていたその楽器の音色が崩れてしまうことも考えられます。絶対安全、なんてことは言えないですよね。
そんな考えは古いといわれるかもしれませんが、どうしても必要のないところにネジで穴をあけることに抵抗があるんですよね。きっとお客様の中にもいらっしゃるのではないでしょうか。
便利ですが使用はよく考えて
消音ピアノは生のピアノの部分はありますが、最終的にヘッドフォンから出てくる音は電子ピアノの音です。だったら電子ピアノでいいんじゃないの?と思われる方もいらっしゃると思います。
生のアップライトピアノと電子ピアノが一台ずつ並べてお部屋においてあるというのが理想的かもしれません。しかし場所もかさばりますので、電子ピアノを内部に組み込んだ消音ピアノに人気が集まっているのだと思います。
いいところばかりに目を向けずに、便利さばかりに振り回されず、じっくりと考えて使ってみてくださいね。
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